BTSはミャンマーでも大人気!日本への留学を視野に日本語学習が盛ん 外国人インタビュー企画④

初めまして。ALOTE事業責任者の小澤春奈と申します。<外国人と働く>をテーマに執筆しています。

外国人雇用の基礎知識から外国人の生活まで、様々な視点からお話ししていきます。

今回はミャンマー出身の女性、Win Thidar(ウィンティーダ―)さんに話を聞きました。

このインタビューでは、ミャンマーでネット普及によって起こった変化、日本語学習ブームに沸くヤンゴンの様子、などを聞きました。また、韓国ドラマ好きなミャンマー人が渡航先に韓国ではなく日本を選ぶ理由などもわかりやすくまとめています。

日本企業で働く外国人労働者の本音がわかる興味深い内容になっています。是非最後までお読みください!

ミャンマーのNational Races Village
筆者(左)とWin Thidarさん ミャンマーのNational Races Villageにて撮影(筆者撮影)

日本語学校設立が夢

30歳までに日本語学校の校長になりたかった

私の夢は日本語学校の校長になることです。日本語をずっと勉強してきたので、30歳までに日本語学校を作ろうと計画していました。

しかし、いろいろ状況が厳しくて31歳になった今でもまだ達成できていません。でも諦めずに必ず成し遂げたいと思います。

日本語学校の学生たちとタナカ・ロンジ―姿
日本語学校の学生たちとタナカ・ロンジ―姿で(筆者撮影)

良い母、良い妻、親孝行な娘になることが目標

私には家族ができ、もうすぐ子供も生まれます。ですから、子供にとっての良い母親になることが目標です。もちろん夫にとっての良い妻でありたいと思うし、両親にとっての親孝行な娘でもありたいと思っています。

そして、私生活だけでなく、仕事も充実させていきたいと思っています。

バガン時代の民族衣装の男女
バガン時代の民族衣装の男女と撮影(Win Thidarさん提供)

日本語と技能実習にミャンマー人大注目、文化面では韓国ブーム

ミャンマーでは空前の日本語ブーム、MBA取得も人気

仕事や勉強で言うと、日本語がとても流行っていると思います。技能実習生として日本に行きたいという若者も増えていることでもわかると思います。

それから先生(筆者のこと)がミャンマーに来ていた9年前と同様に習い事として言語スキルを学ぶことは、富裕層のミャンマー人の間では変わらずに人気があります。その他にも人気なのがマネジメント、MBAの取得なども増えてきています。

ミャンマー人は勉強熱心であると同時に、資格取得にも熱心なんです。

ミャンマー人もBTSや韓国ドラマが大好き!

ミャンマー人がドラマ好き、映画好きなのは前からなのですが、最近は韓国音楽も流行しています。特にBTSはみんな大好きですね。

今までは韓国のドラマはテレビでもよく放送されていて国民の多くが見ていましたが、音楽にもブームが広がっている印象です。

昼食のモヒンガー
ミャンマーの名物麵料理モヒンガー(筆者撮影)

日本語人気は、就労先としての日本への信頼から

実は韓国ドラマや韓国音楽は人気なのですが、語学学習としてはそこまで韓国語は人気がありません。「BTSのコンサートに行って韓国語がわかったらより楽しめるから」という気持ちで勉強する人はいるかもしれませんが・・・。

韓国語学習者が多くない理由は、出稼ぎ先としての韓国は、あまりミャンマー人には好まれていないからです。

ミャンマー人が韓国で就労した場合、韓国人から韓国式のやり方や考え方を強要されることが多いと聞きます。また、職場で暴力を振るわれたという人の話も聞きますし、韓国に出稼ぎに行きたいというミャンマー人はそれほど多くありません。

反対に日本の労働環境は良いという評判です。確かに日本にはルールがたくさん存在します。しかし、ルールさえ守っていれば、日本人から何かを強制されることはなく、優しく接してもらえます

カヤィン州ヤテピャン洞前の物売りのタナカを塗った子供たち
カヤィン州ヤテピャン洞でタナカを塗った子供たちと(Win Thidarさん提供)
ミャンマーの自然派化粧品「タナカ」
ミャンマーの自然派化粧品「タナカ」

渡航費の値下がり、日本で資格取得が目指せるのも魅力

技術力のある日本で仕事ができることは、多くのミャンマー人にとって魅力的です。日本で学んだ技術はミャンマーに帰国した後も十分活かすことができるし、そのための仕事もたくさんあります。例えば、自動車の整備などが人気ですね。(バイクや車はミャンマー人の若者の憧れでもある)

また、日本への渡航費が以前は1,000万チャット(日本円で約65万円)が相場でしたが、今は300~400万チャット(約20~26万円)に下がったことも日本が人気である理由でしょうね。

※記事執筆時点のレート:100ミャンマーチャットMMK≒0.66円で換算

ネットとスマホの普及でミャンマーでもITリテラシーの高まり

生活面で10年前と変わったところはありますか?

10年前のミャンマーは「閉じられた国」でした。外国の国々との交流もほとんどありませんでしたから。

今のミャンマーの生活は「デコボコ」ですね。2015年に民主化されてからのミャンマーは良かったのに、今は民主化される前のような生活に戻ってしまっていて、厳しい状況です。

しかし、10年前より良くなった点があるとすれば、経済発展とネットが普及したおかげですね。経済が発展し、インターネットでたくさんの情報を得られるようになったことで、国民の考え方も変わりました。情報や知識が増えたことが一番大きな変化ではないでしょうか。

ミャンマーの民族衣装ロンジー
ミャンマーの民族衣装ロンジー(筆者撮影)

ミャンマー人の穏やかな人柄は仏教の影響?

宗教を大事にし、思いやりの心で人に接する

私はとても宗教を大切にしています。特に思いやりの心を持つことは重要だと思います。いつも人に対し、思いやりの心で接するように心がけています。

また、言葉遣いも他人に影響を与えるものですから、気をつけていきたいと思います。

ミャンマー人は、とても正直で遠慮がちな性格の人が多いと思います。日本人のみなさんには、そのことを理解していただき、ミャンマー人と仲良く、優しく接していただけたら嬉しいです。

サカイン管区パッコック市のパゴダ
サカイン管区パッコック市のパゴダ前で撮影(Win Thidarさん提供)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ミャンマー人の人柄、彼らの生活についてインタビュー形式でご紹介させていただきました。

幾度となく政変が起こり生活も安定しない中で、それでも強く善良に生きようとするミャンマー人の熱い思いを伝えられたら、と思っています。

日本での就労を目指しているミャンマー人のためにも、少しでも働きやすい環境づくりをしていくことが今、求められています。貴社のダイバーシティ化へのヒントを、ぜひ「ALOTE」から得てください。

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Haruna Ozawa

氏名: 小澤春奈(OZAWA HARUNA) 東証一部上場の商社にて営業、IR広報で社外対応の実績を積んだ。 その後、「来日した外国人を教育を通して支援したい」という想いから、都内日本語学校に転職。ミャンマー校の立ち上げ、現地校の指導計画立案/実施などの現場の指導体制を整え、帰国。日本・ミャンマー現地合わせて延べ5200人の外国人留学生の現場責任者として指導にあたり、多くの学生を日本社会に送り出す。 日本語学校に8年間勤務し、退職、その後インマイブック株式会社に入社し、教育事業部部長に就任。2021年、多国籍キャリアアップ研修サービス「ALOTE」を立ち上げ、現在に至る。

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