外部研修と社内研修の違いとは?外部委託するメリット・デメリットをわかりやすく解説

初めまして。ALOTE事業責任者の小澤春奈と申します。<外国人と働く>をテーマに執筆しています。

外国人雇用の基礎知識から外国人の生活まで、様々な視点からお話ししていきます。

今回は「研修の外部委託と内製の違い」についてお話しします。

この記事を読めば、外部研修と社内研修の違い、なぜ研修を外部委託する必要があるのかがわかります。また、記事内では研修会社の選び方のポイントについてもご説明しています。

人事、教育担当の方に、研修実施の必要性を説明する場合にも活用いただけます。わかりやすく解説していますので、是非最後までお読みください!

外部研修の実施スタイル

ひとくちに「外部研修」と言っても、様々な研修が存在します。研修内容、研修の対象者(階層や職種)、研修の目的、などで分けることができますが、ここでは研修の実施スタイル(形態)で分類してみました。

貴社にあった研修の実施スタイルはどれでしょうか?

講師派遣

講師派遣型の研修は、開催場所を指定し、外部講師をその研修場所に派遣してもらって研修を行うスタイルです。みなさんの想像されるオーソドックスな研修スタイルがこれではないでしょうか?

唯一のデメリットが講師派遣費用がやや割高になってしまう点です。しかし、講師を呼ぶメリットとしては、受講生(社員)の移動の時間・手間・コストがかからないことが最も大きいかと思います。また、会社の見知った仲間と受講するため、緊張せずに研修に集中できるでしょう。

また、弊社ALOTEでは、上記のメリットに加え、コンサルティングや研修内容のカスタマイズ、アドバイスシートの作成、研修後のフォローアップまでトータルでサポートしております。

1日50万円が相場とされている講師派遣型研修ですが、ALOTEは1日あたり講師派遣費用ではなく、受講生1人当たりの研修費用を設定しており、より効果の高い研修を実現した今までにない研修サービスです。

本当に効果のある研修をお探しであれば、是非ご相談ください。資料は、下記をクリックしてダウンロードし、無料でご覧いただけます。

研修に参加する社員たち

公開講座(社外セミナー)

公開研修は、研修会社が設定した日付・時間・場所で、不特定多数の参加者が集まり、研修を受講するスタイルです。1日で完結するものから2~3日かけて研修を行うものなど様々ですが、1日当たりの研修費用は講師派遣よりも安価であることがメリットです。

しかし、安価である分デメリットもあります。

  1. 研修スケジュールは既に決められてしまっているので調整が必要であること
  2. 研修施設までの移動が必要であること
  3. 研修内容はパッケージングされたものなので、カスタマイズなどは不可能であること
  4. 1つのテーマに対する研修料金をその都度払う必要があるため、複数の研修を受講する場合は費用が高額になってしまうこと

などが考えられます。

研修対象者が少人数で、かつ複数の研修を受講せず、研修内容のカスタマイズも不要である場合は検討してもいいかもしれませんね。

オンライン講座・動画配信

新型コロナウイルス感染拡大の影響で需要が拡大したのが、このスタイルの研修です。大人数で集まる必要がなく、感染拡大防止の観点から選ばれることが多く、メリットでもあります。また、ライブ配信でない研修であれば、時間や場所の制約がなく、自分の都合に合わせて受講できることが挙げられるでしょう。料金も割安で、事務的な手間も少ないお手軽な研修といったところです。

反対にデメリットとしては、

  1. アクティブラーニング(実践的学習)としてロールプレイやペア演習などが出来ないため、知識として定着しにくいこと
  2. 受講者のモチベーション維持が難しいため、学習効果が思ったよりも出ないこと

などが挙げられます。

eラーニング

eラーニングは、先ほどご紹介した動画配信と問題演習を組み合わせたスタイルで実施される研修サービスです。サービスを利用する際は、IDの発行に対して月額で料金が発生するシステムであることが一般的です。

費用相場としては、月額料金が5,000円~20,000円/IDに加えて、初期費用が100,000円~200,000円発生します。今話題のサブスク型のサービスで割安に受講できます。

メリットとしては、利用する研修の数や参加人数によって料金が変動することがない点ですが、デメリットは、上記のオンライン講座・動画配信と同じようにモチベーションを保って受講成果を上げるのが困難である場合が多いようです。

研修風景の画像

外部研修(外部委託)と社内研修(内製)の違い

外部研修のメリット

外部研修を実施することのメリットは大きく分けて以下の3つに集約されます。

  1. プロによる専門的な学習効果の高い研修内容であること
  2. 教材作成を含む研修準備や実施の手間が不要であること
  3. 研修の効果測定を行うことで、フォローアップや次回以降の研修に活かせること

ひとつめとして、プロの品質で研修を実施できる外部講師は、高品質のコンテンツ(教材)作成に秀でています。また、アクティブラーニングなどの手法を使った学習効果を高めるための教え方などにも精通しているというメリットが挙げられます。この観点に基づいて考えると、社内に研修実施のノウハウがなかったり、プロと同等の内容の講義ができる人材がいない場合は、外部研修を委託するという選択をすることをおすすめします。

ふたつめとして、単純に社内の手間や時間を削減することができます。研修は、企画段階、教材・テスト・事前課題などの作成段階、研修実施段階、研修後のフォローアップ段階、など多くのステップを経て実施されるものです。これを社内で全てまかなうとなると、非常に多くの時間と手間が費やされることになります。

みっつめとして、研修受講の効果測定で客観的データとして社内共有が可能になります。研修会社の多くはアンケートやテスト結果の集計により、研修後の計測を行っています。研修をやりっぱなしにすることなく、フォローアップや次回以降の研修設計に活かすことが目的です。弊社では独自に定量的・定性的効果測定を実施し、削減可能なコスト計算や労働時間などの測定を実施することができます。アンケートなどの感想文レベルで終わらせることなく、研修受講の投資効率をデータでご提示することが可能です。

ALOTEは、現状把握・課題発見のためのコンサルティングから、研修後の効果測定・フォローアップまでを一環サポートいたします。本当に効果のある研修サービスについての情報は、下記のボタンをクリックして資料を無料ダウンロードからご覧いただけます。

外部研修メリットの画像

外部研修のデメリット

外部研修のデメリットは、主に以下の2点でしょう。

  1. 費用が発生すること
  2. 社風、社内ルールや社内用語の適用が難しいこと

ひとつめとして、研修費用として外部への支払いが発生します。社内研修(内製)を行う場合、教材作成を含む実施工数は取られますが、支払いとしての費用は発生しないため、外部研修は割高だと感じる研修担当様は多いかと思います。

ふたつめとして、会社独自のルールや用語を研修の中に盛り込むことができない研修会社が多いことが挙げられます。パッケージング化された研修では、そのコンテンツ(内容)の全てが既に教材などとして作り込まれているため、会社ごとにカスタマイズできません。ともすれば、研修実施後に現場で教え直すという手間が発生してしまうでしょう。

ALOTEは、上記の2点のデメリットを解消することができます。

まず、ひとつめの費用に関しては、1日当たりの講師派遣での金額ではなく、受講者の人数ごとに研修費用を計上するシステムになっています。少人数の効果の高い研修をご希望の企業様の中には、少人数の受講者で実施することの費用面でのお悩みが多いのではないでしょうか?ALOTEの研修は、「最も効果のある人数で、最も効果のある研修」のご提供をモットーにしています。

次に、ふたつめの、社風、社内ルールや社内用語の適用について、研修オーダーメイド(カスタマイズ)で対応いたします。研修内容の約50%の項目で会社様ごとのカスタマイズをすることが可能です。現場で教え直す手間が発生しないよう、貴社の研修担当者様と情報の擦り合わせを行い、個々に研修教材の改修を行っていきます。

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人材開発

社内研修(内製)のメリット

社内研修(内製)をするメリットは主に以下の3点です。

  1. 研修費用を抑えられること
  2. 講師役社員のスキルアップ/レベルアップにつながること
  3. 社風、社内ルール、社内用語を踏まえたカスタマイズが可能であること

ひとつめの費用面でのメリットは一番大きいかもしれません。金銭としての支払いで言うと、研修を内製すれば費用はかなり抑えることができます。しかし、講師役の社員や教材作成などの工数はかかりますので、その見えない費用をきちんと計算に含めて検討する必要はあります。

ふたつめとして、講師役社員が教える経験を通してスキルアップ/レベルアップができます。「教える」という作業は、今までわかっていたつもりの部分をしっかり学びなおし理解しなおすことが必要です。いわゆる「暗黙知」を「形式知」に変換し、他人にも理解できるようにかみ砕くことで初めて教えることができるのです。また、自分が100%持っているものの全てを相手に伝えることはできません。自分の持っているものを110%、120%と増やし、さらに教え方にも工夫を凝らします。この経験は社員を大きく成長させるでしょう。

上記の、暗黙知と形式知についての詳細は、以下の記事で解説しています。是非ご一読ください。

<SECIモデルの企業における活用事例とは?暗黙知と形式知をナレッジマネジメントに活かす方法!> 

みっつめとして、研修コンテンツ(内容)の改修は容易です。外部のパッケージング研修ではカスタマイズができなかった社内独自の情報を盛り込んで、オリジナルの研修を作成することができます。

メリット・デメリットの画像

社内研修(内製)のデメリット

社内研修(内製)のデメリットは主に下記の3点です。

  1. 外部研修と比較して質が劣る可能性があること
  2. 講師役を含めた研修担当者の工数がとられること
  3. 受講者のモチベーションや緊張感が損なわれること

ひとつめとしては、研修の質がプロのそれとは大きく異なるという覚悟が必要です。外部研修のプロの講師は、学習効果を考えたカリキュラムや経験豊富な指導スキルを用いて研修を行います。内製した研修が低品質だった場合、社員の工数を大きく割いた割には受講者には身についておらず、研修実施自体が失敗に終わることも少なくありません。

ふたつめとして、研修担当者の工数はかなりの時間が割かれることです。研修時間は6時間でも、そのための準備には膨大な時間が必要になります。研修の企画、講師の育成、教材・テスト・事前学習資料の作成、研修後のフォローなど、その内容は多岐に渡ります。講師役社員は、研修実施中の本来の業務には従事できなくなりますので、現場との人員調整などが必要になります。

みっつめとしては、教わる側(受講者)に与える影響です。社内研修を行う場合、普段顔を突き合わせた顔なじみの社員が、突然講師として登壇します。教える側(講師)はリラックスして研修が行えるかもしれませんが、教わる側としては、日常業務との切り替えができず、学ぶ意欲や緊張感が損なわれてしまいます。また、研修の費用対効果を考えると、第三者から客観的に伝えたほうがすんなり腹落ちすることもあります。例えば、「この研修実施にも多くの工数と費用が掛かっているから、業務に活かしてほしい」という内容を社内の人間から伝えられるより、外部の第三者から「経営者の方は、みなさんに成長してほしいと考えて、学びの場を提供してくれた」と伝えられたほうが納得感がある場合が多いですよね。

社内研修デメリット画像

社内研修(内製)するために必要な条件とは?

上記では、社内研修(内製)のデメリットをお伝えしましたが、内製が可能な場合もあります。以下の7つの条件を満たせば社内研修を検討することはできます。

反対に、外部研修実施に懐疑的な上司の方がいる場合は、以下の条件を満たせない社内環境であることを伝えた上で外部研修の必要性を説得するべきでしょう。

ノウハウがない、社内リソースがない、という場合は、研修の内製は工数と費用のムダになってしまう可能性が高く、大きなリスクを伴います。内製が可能であるか否か、下記の7つの条件を満たしているか、じっくり検討してみてください。

条件1:社内に研修内容に特化した人材がいる

まず内製のための大前提として、研修内容に特化した専門性のある人材が社内にいることが条件になります。例えば、外国人部下指導の研修であれば、「外国人教育のスペシャリスト」「部下指導のスペシャリスト」が講師役に必要です。

条件2:その人材に講師経験がある

第2に、その研修内容に特化したスペシャリストが講師を務められるか、ということです。研修内容に特化していても教えることに特化していなければ、講師役は務まりません。そして、教えるための知識や経験は一朝一夕には身につきません

例えば、長嶋元読売ジャイアンツ監督は選手時代はもちろん天才的、また監督になってからのバッティング指導は非常に熱心で独特であることで有名です。「こうね、ダッと入ってから、ブワァァァー」と感覚的な表現を好んで使われていました。松井秀喜選手のような天才プレイヤーでなければ、長嶋監督の直感的な指導は理解が難しかった面もあると言います。

つまり、天才的なプレイヤーは天才的な指導者とは限らない、ということ。自らが実践する分には天才的な直感で言語化できなくてもプレイはできます。しかし、指導となるとそういうわけにはいきません。教えるためには、誰にでも理解できるような指導方法、そして指導者(講師)としての知識や経験は不可欠なのです。

外国人社員のミーティング風景

条件3:研修教材がある、もしくは作成することができる

第3に、教えるための研修教材が既にあることが条件です。もし社内にない場合は、ゼロから作成しなければなりません。そのためのノウハウや時間的・工数的な余裕が必要です。もちろんその教材には、研修テキスト、研修スライド、アクティブラーニング教材(ロールプレイや演習問題)、確認テスト、等が含まれます。

条件4:講師役社員の人員調整をする人的資源の余裕がある

第4に、講師役を務める社員が研修に集中するためには人員調整をする必要があります。講師役社員は通常業務を離れるため、本業の部分は他の社員がフォローするなり、代替人材を配置するなりの配慮をしなければなりません。

研修風景の画像

条件5:課題発見や課題解決策のためのコンサルティングができる

第5に、研修のためのコンサルティングを社内で行えることが条件です。研修は実施段階に入る前に、現状把握や課題発見、その課題を解決するための具体的な方策を検討する企画段階が何よりも重要になります。また、課題発見自体、社内からの視点のみでは認識できない可能性があります。プロの、第三者によるコンサルティングが必要になってきます。明確な課題認識がないまま研修を実施しても、期待した成果は見込めないでしょう。

条件6:コンテンツ(教材やカリキュラム)の作成及び改修を継続して行える

第6に、コンテンツ作成とその改修を継続することが挙げられます。社内研修はその一度きりで教育が完了するわけではなく、研修後のフォローアップはもちろん、継続して教育を行うことが求められます。例えば、外国人社員向けの研修は、対象者が外国人社員であるため、入社したタイミングで毎年開催が必要です。研修内容は更新が必要な場合もあるので、コンテンツは見直ししながら回収していく必要があります。

条件7:研修実施に緊急性がない

最後に第7の条件、研修実施に緊急性がないことが挙げられます。現状何か問題が発生していて可及的速やかに課題解決が必要な場合、研修を内製している時間的余裕はありません。例えば、外国人社員が急増しコミュニケーションギャップやカルチャーギャップによる問題が頻発している場合、業務に支障をきたしているのであればすぐにでも対応が必要です。その場合、研修会社に外部委託すれば研修スケジュールが確保でき次第すぐに研修実施ができますが、内製するとなると実施までに時間を要するため緊急性がないケースに限られます。

研修スライドのイメージ画像

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今まで外部研修を委託したことがない企業の場合、研修会社に委託すること自体に及び腰になりがちです。しかし、研修会社には社内にはないプロ品質の研修を提供することができます。社内にそのためのノウハウがない場合、専門家である研修会社に委託することも検討されてみてはいかがでしょうか。

もちろん、研修会社も多数ありますので、よりご自身の会社に寄り添った指導をしてくれる研修を選ぶことが重要になります。

研修会社や研修サービスの選定方法は別の記事で説明する予定ですので、ご期待ください。

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氏名: 小澤春奈(OZAWA HARUNA) 東証一部上場の商社にて営業、IR広報で社外対応の実績を積んだ。 その後、「来日した外国人を教育を通して支援したい」という想いから、都内日本語学校に転職。ミャンマー校の立ち上げ、現地校の指導計画立案/実施などの現場の指導体制を整え、帰国。日本・ミャンマー現地合わせて延べ5200人の外国人留学生の現場責任者として指導にあたり、多くの学生を日本社会に送り出す。 日本語学校に8年間勤務し、退職、その後インマイブック株式会社に入社し、教育事業部部長に就任。2021年、多国籍キャリアアップ研修サービス「ALOTE」を立ち上げ、現在に至る。

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