おもてなし文化に違いがある!中国人との会食を成功させる基本のルール

初めまして。ALOTE事業責任者の小澤春奈と申します。<外国人と働く>をテーマに執筆中!外国人雇用の基礎知識から外国人の生活まで、幅広くご説明していきます。

今回は「中国人との会食を成功させるためのルール」についてお話しします。この記事を読めば、おもてなし文化の違いを理解し中国人との会食の席に着けます。それによって、ビジネス拡大させるための方法がわかります。

美味しい食事で精神的な距離も縮まる

中国人と仲良くなるには、食事を共にする、お酒の席に参加するのが近道。どの国でも同じですが、美味しいものを共有すれば心の距離も縮まります。

フランス料理のようなナイフとフォークの使い方などの順序は中華料理にはありません。また、日本料理の箸の使い方などの細かいルールもありません。あえて言えば、中華料理ではお皿を持ち上げて食べないのがマナーです。

それよりも大事なのは、大声で楽しくおしゃべりしてみんなで料理を囲むことです。賑やかで楽しい食事の席を共にすることを中国人は特に大切にします。

他の投稿でもご説明しましたが、中国人はメンツを特に重んじます。会食のときは、ゲストのメンツをつぶさないためのルールは知っておいた方がいいでしょう。下記は基本の3つのルールです。これを頭に入れておけば、会食も成功させることができるでしょう。

3つの基本ルール

ルール① 会食の席順

中国人と会食する場合の席順の決め方は、基本的に日本と同様です。入口に近い所が「下座」、遠い所が「上座」です。まずはこれが基本の席順ですので覚えておきましょう。

中国の宴会のホストとゲストの席順

中国の宴会の場合、例外があります。上座にホストが座って、ゲストをもてなすことが一般的だからです。その場合、ゲストが座る上座はホストの両サイド、ゲスト①、その次がゲスト②の順になります。

上記のホスト①の席は一見上座に見えますが、両サイドのゲストをもてなすために主催者が座ります。つまりこの食事会を取り仕切るホストです。

もしこの上座だけにテーブルナフキンが置いてあった場合、ゲストを座らせないように注意してください。ホスト①の席のテーブルナフキンには特別な意味があります。「この席の人が食事会の費用を払う」という意味です。一番の上座という目印ではないので注意してください。

テーブルナフキンの席にゲストを座らせると「あなたが今日の費用を負担してください」と強要する意味になります。ゲストを席にご案内するときは、席順を打ち合わせしておきましょう。

ルール② 食事会スタートの合図

食事会で短い挨拶があり、乾杯をしたあと料理が運ばれてくるでしょう。しかし料理を自分で取って食べ始めるのはNG。

食事会で最初の料理が出てきたら、ホストが出席者全員の分の料理を取り分けてくれます。「さあ、みなさん料理をどうぞ」。これが食事会のスタートの合図になります。

ここで注意したいのが日本人がホストの場合です。料理を取り分けるのを忘れて話に興じてしまったり、ゲストに料理を勧めないことがあります。これではゲストが料理を食べることができません。ゲストは取り分けられるのを待っていますので、挨拶はそこそこに、おもてなしを始めたほうがいいでしょう。

ホストが主賓に料理を取り分けない限り、他のゲストが勝手に食べ始めるのは大変失礼なことです。ゲストが中国人であればなおさら、勝手に食べ始めるようなことはしないでしょう。

中華料理では基本的に出来立ての熱い料理が出てきます。しかし、前菜は冷たい料理が既にテーブルに準備されていることもあります。ホストの取り分けや乾杯の前にこの前菜をつまみに飲み始めるのもマナー違反です。

中華料理での会食のテーブル

ルール③ 目上の人が箸をつけるのを待つ

先ほどのルール②でご説明したように、ホストが料理を取り分けるのが食事のスタートです。

その際に、目上の人が話を始めることもあるでしょう。ホストが取り分けてくれた料理が行き渡っても、食べ始めず話が続くかもしれません。話が続いているということは目上の人/主賓の話を聞く時間。箸をつけずに目上の人の話が一段落するのを待ちましょう。目上の人が箸をつけたら、目下の人も食べ始めることができます。

目上の人が食べ始めていないのに、勝手に料理をつまむのは目上の人に失礼なことです。もしアツアツの料理を目の前にしてお預けをされてしまったら少しつらいかもしれないですが。ここは空気を読んで我慢してください。

中華の丸テーブルで会食する

【 会食の基本ルール 】

①テーブルナフキンの席は費用負担者の席

②ホストが料理を主賓に取り分けたらスタート

③目上の人が食べ始めるのを待つ

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ビジネスの関係作りに食事やお酒の席を利用すること自体はそれほど珍しくありません。

しかし、中国人の考える食事の重要性はまた別の次元にあると言ってもいいでしょう。

「自分が美味しいと思うものをゲストに振舞いたい」

「お腹いっぱい食べてほしい」

「お酒の力を借りて距離を縮めたい」

そんな関係作りを大切にします。

そういった背景を理解したうえでお付き合いすれば、より親密になれること間違いなしでしょう。

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Haruna Ozawa

氏名: 小澤春奈(OZAWA HARUNA) 東証一部上場の商社にて営業、IR広報で社外対応の実績を積んだ。 その後、「来日した外国人を教育を通して支援したい」という想いから、都内日本語学校に転職。ミャンマー校の立ち上げ、現地校の指導計画立案/実施などの現場の指導体制を整え、帰国。日本・ミャンマー現地合わせて延べ5200人の外国人留学生の現場責任者として指導にあたり、多くの学生を日本社会に送り出す。 日本語学校に8年間勤務し、退職、その後インマイブック株式会社に入社し、教育事業部部長に就任。2021年、多国籍キャリアアップ研修サービス「ALOTE」を立ち上げ、現在に至る。

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