中国人と食事、支払いルール厳守です!世界の国々④

初めまして。ALOTE事業責任者の小澤春奈と申します。<外国人と働く>をテーマに執筆中!

外国人雇用の基礎知識から外国人の生活まで、幅広くご説明していきます。

今回は「中国人と食事した際の支払いのルール」についてお話しします。この記事を読めば、中国人と食事を共にする際の会計時のルールがわかります。それによって、中国人との心の距離を詰めるためのヒントをご説明します。

食事をしてさらに仲良く

中国人と仲良くなるには、食事を共にする、お酒の席に参加するのが近道。どの国でも同じですが、美味しいものを共有すれば心の距離も縮まります。

基本的に中華料理に難しいテーブルマナーはありません。マナーというなら、大声で楽しくおしゃべりして賑やかにみんなで料理を囲むことでしょうか。

ここでは食事自体のマナーではなく、中国人と食事をした場合の支払い時のルールをご説明します。中国人ならではの習慣をケーススタディーで見ていきたいと思います。

基本のルール「割り勘」はしない

まず、中国人は食事の支払いに「割り勘」する習慣はありません。これが大前提の支払いルールです。

例えば中国人が複数人で食事する場合、大体がホスト(招待する側)が支払いを全員分持つことになります。ホストのAさんが支払いをしたら、他の人たちに「貸し」を作った状態で、他の人は「借り」ができた状態です。

Aさんがホストになった後の食事会ではBさん、次がCさんというように。次々順繰りに「借り」を返していくことで、途切れない関係となり、信頼を深めていくのです。美味しいレストランに招待してメンツを保つのが中国流です。

それに対し「割り勘」は代金を均等に負担し、貸し借りは発生しません。貸し借りがないということは、人間関係の繋がりがないと中国人は考えます。人間関係が清算された状態なのです。人間関係が継続するためには、貸し借りがあるほうが都合がいいのです。

もちろん割り勘をする食事会はあります。若い世代は合理的に考える人も多く割り勘にする人もいるそうです。また、仕事上のランチミーティングや、ブッフェ形式の食事のときも割り勘にする場合があります。中国人が参加している食事会では彼らのやり方を参考にしてみましょう。

スマホで割り勘をする手元

食事の支払い、これに気をつけて

ケース① ごちそうしてもらう時、財布は出すな!

よくある場面ですが、相手に食事に招待してもらっておごってもらうケース。

中国人の周さんに食事に招待してもらったので、ホストは中国側です。この日は美味しい中華料理をごちそうになり、ホストの周さんも満足そう。日本人も本格的な中華料理に舌鼓を打ちました。

支払いになると周さんは、「今日は私がご招待したので私が払います」と言ってくれました。しかし日本人の同僚は気を遣って財布を取り出します。「いえいえ、周さん!ここは割り勘にしましょう」

大前提として、中国人は割り勘を良しとしないとお話ししました。ですので、周さんももちろん割り勘は受け入れません。そのまま支払いを済ませてしまいます。

慌てた日本人は店への支払いが済んだ後も財布からお金を出して周さんに渡そうとします。ところが、他の中国人は財布を出す素振りさえ見せません。周さんに支払いを任せるようです。

ここで財布を出した日本人の行動は、実は中国人のメンツを傷つける行為になるのです。財布を出す素振りすら不要で、素直に食事をごちそうになるべきでした。周さんの厚意に感謝して、言葉に表すことが重要です。変に気を遣うのはよくありません。

ケース② 中国人におごるなら領収書はカッコ悪い!

次のケースは、中国人の部下におごるとき。仕事の打ち合わせや、仕事の後にのみに誘ったりする場合。相手が部下であればあなたがおごることが多いかもしれません。割り勘はあまりしないでしょう。

その際に「おごるよ」と部下に宣言しておいて、領収書をもらったりしないでしょうか。「おごってくれたはずなのに、会社の経費にするの?」と幻滅されてしまうかもしれません。「会社の経費でおごったことにするケチな上司」と思われかねません。

「おごる」と言ったからには、あなたのお財布から出したほうが株は上がります。中国人は個々の人間関係を大切にするので、あなた個人をよく見ています。「おごる」という行為は人間関係への投資だと思って気持ちよく払ってください。

もちろん会社の経費にすることもあると思います。その場合は「自分のおごり」とは言わずに、「会社の経費だ」とはっきりさせたほうがいいですね。

ケース③ ゲストの前で集金しないで!

最後のケースは、日本人がホストで、中国人がゲストの場合。当然中国人をもてなすわけですから、中国人に食事代を請求はしませんよね。割り勘はありえません。日本人側が支払います。

では、日本人数人でホストをする場合、料金はどうするでしょうか。中国人のゲストの目の前で、仲間内から集金したりしていないでしょうか。

日本人ならありがちな行動ですが、実はこれも中国人からは非常に奇異の目で見られます。集金して回る姿がなんとなくケチなイメージを持たれてしまうようです。

集金するのはせめて、中国人ゲストからは見えないところでするほうがスマートです。

【 食事の支払いのタブー「割り勘」 】

①ごちそうしてもらう時、財布を出すのはNG

②おごる時、領収書を切るのはNG

③ゲストの前で集金するのはNG

まとめ

誰が相手であっても、食事を共にして心の距離を詰めることで、今後のビジネスを円滑に運ぶことが可能になります。

しかし、それは相手の文化や習慣をよく理解したうえでなければなりません。

相手に信用してもらい、本当の意味での仲間だと認めてもらうためにも、支払いのルールはしっかり頭に入れておきましょう。会食が成功し、ビジネス拡大に結び付きますように、お祈りしております。

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Haruna Ozawa

氏名: 小澤春奈(OZAWA HARUNA) 東証一部上場の商社にて営業、IR広報で社外対応の実績を積んだ。 その後、「来日した外国人を教育を通して支援したい」という想いから、都内日本語学校に転職。ミャンマー校の立ち上げ、現地校の指導計画立案/実施などの現場の指導体制を整え、帰国。日本・ミャンマー現地合わせて延べ5200人の外国人留学生の現場責任者として指導にあたり、多くの学生を日本社会に送り出す。 日本語学校に8年間勤務し、退職、その後インマイブック株式会社に入社し、教育事業部部長に就任。2021年、多国籍キャリアアップ研修サービス「ALOTE」を立ち上げ、現在に至る。

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