中国人社員や留学生と関わる人、必見!「中国人あるある」まとめ
初めまして。ALOTE事業責任者の小澤春奈と申します。<外国人と働く>をテーマに執筆しています。
外国人雇用の基礎知識から外国人の生活まで、様々な視点からお話ししていきます。
今回は「中国人の考え方や習慣」についてお話しします。
この記事を読めば、日常的に接する機会の多い中国人の考え方や習慣について簡潔に理解できます。また、中国人と接する際の注意事項もご説明します。
中国人との会食ルールとは?
※※ 以下のリンクで詳しくご説明しています。※※
< おもてなし文化に違いがある!中国人との会食を成功させる基本のルール >
食事を共にすれば、心の距離が縮まるのは全世界共通。
しかし、中国人の食へのこだわりは群を抜いています。食なしに中国人と仲良くなるのは難しいとさえ言えます。
日本料理の箸の使い方などの細かいルールは中華料理にはありません。あえて言えば、中華料理ではお皿を持ち上げて食べないのがマナーです。
それよりも大事なのは、大声で楽しくおしゃべりしてみんなで料理を囲むことです。賑やかで楽しい食事の席を共にすることを中国人は特に大切にします。
会食のときの基本のルールは主に3つです。覚えてしまえば簡単です。
会食ルール① 席順は、奥が上座
- 入口に近い所が「下座」、遠い所が「上座」。(日本と同様)
- テーブルナフキンのあるホスト①の席は「食事会の費用を払う人」という意味。(ゲストは座らないこと)
会食ルール② 食事会スタートはホストが取り分けたら
- ゲスト(客)が勝手に料理を取り分けるのは、マナー違反
- ホスト(主催者)が全員分の料理を取り分けたら、食事会スタート
- 冷たい前菜がテーブルに準備されていても、ホストが取り分ける前に食べ始めてはいけない
会食ルール③ 目上の人が箸をつけたら、食べ始めてもいい
- 食べ始めるのは、目上の人のスピーチ終了後(周りの中国人の動きをよく観察すること)
- 目上の人が箸をつけたら、食べ始めても問題なし
【 会食の基本ルール 】
- テーブルナフキンのホスト席は費用負担者の席。
- ホストが料理を取り分けたら会食スタート
- 目上の人が食べ始めるのを待つ
支払いでは割り勘をしない中国人
※※ 以下のリンクで詳しくご説明しています。※※
まず、中国人の習慣では「割り勘」をしないということを覚えておきましょう。
「割り勘」は貸し借りがなく、関係が清算されてしまった状態です。つまり、割り勘をする関係は人間関係の繋がりがなくなったと捉えられてしまいます。(※若い世代はそのような風習を気にしない人もいます)
支払いルール① ごちそうしてもらうなら、財布を出すな
- ホスト(主催者)側が費用を負担してくれる場合は、黙ってごちそうになること
- 支払い時にゲスト(客)が財布を出すのは、マナー違反(ホストのメンツを傷つける)
支払いルール② おごると宣言したら、領収書はもらうな
- 部下に「おごる」と宣言したら、領収書はもらわないこと(自腹で払うこと)
- 「おごる」行為を、人間関係への投資と考え、ケチらないこと
支払いルール③ ゲスト(客)の前で集金するな
- 中国人がゲスト(客)の場合、支払いは見えないところでスマートに
- 仲間内から会費を集める様子を見せないこと(ケチ臭い印象)
【 食事の支払いのタブー「割り勘」 】
①ごちそうしてもらう時、財布を出すのはNG
②おごる時、領収書を切るのはNG
③ゲストの前で集金するのはNG
中国人の大声は外交交渉のようなもの
※※ 以下のリンクで詳しくご説明しています。※※
< ケンカに聞こえる?中国人の話し声の秘密 世界の国々③ >
海外で電車に乗ると、その騒々しさに驚く日本人は多いことでしょう。知らない人同士でも、人がいれば誰彼構わず話しかけるのが当然、というのが世界の多数派のようです。
しかし、日本の電車内にはこんなにも人が密集しているのに、おしゃべりの声はそれほど聞こえてこないことが、外国人にとっては不思議でならないようです。とは言っても、日本人がおしゃべり嫌いなわけではないのですが…。
日本人が「控えめで空気を読む」ことを貴ぶ文化であるのに対し、中国人は「自己主張する」ことを重視しているのです。
中国人の大声は言ってみれば、「外交交渉」のようなもの。他人の意見を聞くことよりもまずは、自分の意見を主張をすることで、自らの利益を確保しようとしているのです。
コミュニケーションにおける注意点① 中国人は利己的だと決めつけない
- 中国では自己主張が評価される。
- 主張同士のぶつかり合いが発生したら、さらに議論を戦わせる。
- 中国流のコミュニケーションは自己主張すること。
コミュニケーションにおける注意点② 空気を読むことを強制しない
- 日本はハイコンテクスト(言葉にして表現しない)文化、中国はローコンテクスト(言葉にして表現する)文化。
- 日本流の「空気を読む」行動は、中国人には困難であるため、強制はすべきでない。
- 中国人を含む外国人混合チームでは、主張を明確にし、コミュニケーションを深めるべき。
コミュニケーションにおける注意点③ ケンカ腰にならない
- 中国人は地声が大きく、話し声も大きめ、早口である傾向。
- ケンカしているような話し方に聞こえてしまう中国人も多い。
- ケンカ腰に聞こえても、冷静に対応すること。
【 中国人とのコミュニケーションにおける注意点 】
①利己的だと決めつけない
②空気を読むことを強制しない
③けんか腰にならない
中国人の「メンツ」をつぶさないように注意する
※※ 以下のリンクで詳しくご説明しています。※※
中国人が自らの「メンツ」を重んじる感覚は非常に強く、日本人の感覚とは異なります。
メンツをつぶされたと感じた場合、予想外の行動に出ることもあります。
叱る際のタブー行動① 他人の前で叱る
- 若い世代の中国人は、そもそも叱られること自体に慣れていない。
- 相手のために叱ったとしても、言い方には注意が必要。
- 特に他人の前で叱ると、「侮辱された」と受け取る中国人も多い。
叱る際のタブー行動② 相手の言い訳に対して意見する
- 中国人は自己主張が強い傾向があるので、叱られたことに対して言い訳する人もいる。
- 相手の言い訳に対して、感情的に意見すると屁理屈に発展しかねない。
- 中国人の主張を一旦受け入れてから、一緒に解決策を探すのが効果的。
𠮟る際のタブー行動③ 謝罪を強制する
- 中国人にとっての謝罪は「罪を無条件に認める」こと、日本人は「自分がかけた迷惑に対しての謝罪」。
- 中国人の謝罪は「罪を償うこと」「自分の評価が下がること」を意味する。
- 必要以上に謝罪を強制すると、関係悪化に発展する。
𠮟る際のタブー行動④ 上から目線で指示をする
- 中国人の多くは、詳しい説明なしに命令されることを嫌う傾向。
- 指示をするのであれば、具体的に明確に説明する必要がある。
- 中国人に出した指示に対しての成果が期待通りでないのは、指示の仕方が悪い可能性あり。
【 中国人を叱る際のタブー行動 】
①他人の前で叱る
②相手の言い訳に対して意見する
③謝罪を強制する
④上から目線で指示をする
伝えたいことは、はっきり言葉で伝える
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< 中国人が独走してしまう3つの禁句(タブー)、コミュニケーションギャップが原因? >
日本はハイコンテクスト文化で、コミュニケーションの多くがお互いの共通認識の上に成り立っています。
「暗黙の了解」「阿吽の呼吸」「以心伝心」「ツーと言えばカー」。それが日本人らしさでもあり、言葉にしなくても通じ合うことが素晴らしいとされているのです。
一方で、中国人は特に「自己主張」がコミュニケーションで重んじられています。伝達事項は明確に言葉にして伝えるべきだと考えられています。
曖昧にできない仕事上のコミュニケーションでは、誤解や齟齬(そご)が発生すると大きなミスやムダに発展しています。明確に言葉にして伝える努力を怠らないようにしたいものです。
仕事での禁句①「言わなくてもわかるでしょ」「自分で考えて」
- 日本での仕事の任せ方は、自主的な「気づき」を期待し、自ら学び取る姿勢が評価される。
- 中国では「自分で考えろ」という指示は「自己流を推奨する」と受け取られる。
- 中国人にとっての「自己流」とは「自分で抱え込んで自分のやり方で進める」こと。
- 「自己流」を推奨した結果、チームのためではなく、自分の利益を優先して作業してしまう恐れもある。
仕事での禁句②「日本では」「日本人なら」
- 自分たちのやり方、環境、文化を押し付けているように聞こえてしまう。
- 日本と比較された側は、「上から目線」「傲慢」「偉そう」という印象を持つ。
- 日本のやり方を強制するのではなく、手順や要点を整理して具体的な指示を与えることが重要。
仕事での禁句③「そんなこと当たり前」「常識だ」
- 自分にとっての「常識」が本当にそうであるか、内省すべき。
- その「常識」が本当に必要なことなら、相手が理解しやすいように説明すべき。
- 仕事の仕方が、独りよがりになってしまわないよう、周囲の意見も聞くべき。
【 中国人に対する仕事での禁句 】
- 相手に判断を丸投げする発言 ➡ 「言わなくてもわかるでしょ」「自分で考えてよ」
- 上から目線での仲間外れ発言 ➡ 「日本では」「日本人なら」
- 独りよがりの自分中心の発言 ➡ 「そんなこと当たり前でしょ」「常識だよ」
中国人と日本人の交友関係の違いを理解する
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< 濃厚?!中国人は、一度会ったら友達で、次からは家族扱い? >
私の知っている中国人の多くは、とてもフレンドリーで面倒見がいい印象です。一度会った相手には、積極的に仲良くなろうとしますし、相手からもそれを求める傾向にあります。
「一度会ったら友だち、何度も付き合ったら家族」のような交友関係だと言われています。
実際に血がつながっていない「知り合い」をお兄さん/お姉さんと親しげに呼んだり、友人の友人のそのまた友人に担保なしで大金を貸したりもします。日本ではしばしばそれがトラブルに発展してしまうので、時には注意が必要です。
中国人のコミュニティとは
- 中国人のコミュニティの核は、「自分」「自家人」「自己人」。
- 「自己人」は本当に信頼のおける強固な交友関係のみで、運命共同体。
- 身内ではないが良く知っている人は「熟人」。
- 知らない人は「外人」と呼ばれ、その他大勢を示す。
中国人との交友関係の作り方
- 個人的な質問をして、心の距離を詰める。
- 給料や家族/恋人などの個人的な話題も多くする。
- 中国式は「熱烈歓迎」、日本式は「段階的な接近」。
中国人と働くストレスへの原因と対策
※※ 以下のリンクで詳しくご説明しています。※※
今や日本の在留外国人は282万人以上。そのうち、中国人は最多の約74万人であり、最も接する機会の多い外国人であるとも言えます。
外国人と働くことが珍しくなくなりつつある昨今、考え方や習慣の違いから、ストレスを感じる日本人が増えています。ストレスを感じているのは、中国人も同じ。お互いにストレスのある状態での仕事がうまくいくわけもありません。
実際に職場で起こっている事例を基に、ストレスの原因と対策を考えてみましょう。
中国人との仕事トラブル事例
実際のトラブル事例で多いのが下記の6つです。
中国人は「個人主義」「実力主義」「効率的」である傾向があります。いわば、中国流の仕事の仕方なのですが、日本人から見ると非常識に思えてしまうこともあるようです。
- メモを取らない/依頼内容を忘れる
- ミスを隠す/謝らない
- 言い訳が多い
- 報連相をしない/挨拶しない
- 汚い/雑(ザツ)
- おしゃべりが多い/声がうるさい
中国人と日本人の仕事観の違い 徹底比較
中国人とのトラブルの多くは、お互いの考え方や習慣の違いが原因であることが多々あります。中国人の行動には、中国人なりの考えが基になっていることを頭に入れておきましょう。
日本人と見た目が似ていて、距離的にも近い中国ですが、予想外に違いが大きいことを理解して付き合わなければなりません。日本のやり方を一方的に押し付けていては、より良い信頼関係を築くことはできないでしょう。
ストレス軽減の対処法とは?
中国人と日本人の仕事観の違いがわかったところで、次は具体的な解決策を考えていきましょう。
違いはわかったけれどそれだけではストレスは軽減されません。日々の仕事に支障をきたさないようにするためにも、できるだけ早めの対処ができたらいいですね。
- 【説得する】相手に改善してもらう
- 【近づく】中国人を理解して、親密になる
- 【離れる】接触を最小限する/席を離す
ひとつめは、相手に直接伝え、改善してもらう方法です。
こちらが気にしていることでも、相手は悪気なくやっていて全く気付いていない可能性が高いのです。直接言ってしまえば、案外スムーズに解決できるかもしれません。
その際は、伝え方に気をつけてください。
- 人前で叱るような言い方をしない。
- 本人に伝えることを、事前に上司に話しておく。
- 改善してほしいことを濁さないではっきり伝える。
【 いい例 】〇
「朝、週に3回くらい肉まんをデスクで食べてませんか?すみませんが、においが私の方にも来るんです。食堂で食べてもらいたいんですが、いいですか?」
ただ相手に注意するのではなく、「このようにしてほしい」と改善策を伝えるとより理解してもらえると思います。
ふたつめは、中国人と仲良くなる方法です。
「中国人はこうなんだ」と割り切って考えてみます。「相手と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」の考え方です。
割り切ったら、敢えて中国人に接近し、中国人のコミュニティに入り込んでみるのも一つの手です。中国人はコミュニティの内側の人間には、家族と同じように大切に扱ってくれます。
敵を味方にしてしまう。これはある意味、最強の対処法です。
みっつめは、接触を避ける方法です。
関わり合いの少ない業務に変更してもらったり、部署移動申請を出したり、とにかく遠くに逃げましょう。物理的な距離を取るなら、席移動も効果的です。
退職することを考えるのは最終手段なので、できるだけ「あなたの評価とキャリア」に傷がつかない方法を模索してください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
中国人の人となりがわかると、彼らの言動の理由も理解できるようになります。
まずはお互いに理解を深めることが、共生や協働に必要なことなのではないでしょうか。
いっしょに働く仲間、生活者としての隣人として、相手のことを理解し、歩み寄っていけるといいですね。
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